織物の新商品を出す理由
織物の新商品や新柄を作る上でなぜ作らなければいけないのか、作る上のリスクはあるのか❗️
という事を説明していきます。
織物に関わらず、新しい物を作ることは日常的にありえる事ではあります。
1品数が欲しい
やっぱり商売していると思ってたのと違う物が売れたり、狙った物ほど売れなかったりと、
実際出してみないとわからない事があります。
そのためにはまず品数が欲しいですよね!
どんな業界でもそうです。
例えば今やっているブログも100記事くらいは書きましょうと良くネットなどで言われます。
ようは結局数撃てば当たる確率が増えるシステムです。
品数は財産ですから❗️
いわゆる投資に近い形ですね。
2今の売り上げが悪い
今ある商品の売れが悪かったりすると無性に新商品出せば当たる!
みたいな錯覚になります。
結局当たるまで出し続けるしかないので売り上げが悪いと当たってない証拠なので新商品開発をやりたくなります。
3いいアイデアが思いついた
仕事している時、遊んでいる時、テレビを見ている時、
様々な瞬間に案が浮かぶ時があります。
売れそう!
と思ったら即GOなのでスピード命でやっていきます。
アイデアはいつ浮かぶかはわからないので❗️
ただ、いけると思った物ほどダメで、
ダメと思ってるやつほど当たったりします😭
結局どれが当たるかはわからないという事です
💦
注意
新商品の最大のデメリットはコストがめちゃくちゃかかってしまう事です💦
例えば一つ30万円のコストがかかれば3つで90万円です❗️
利益率考えたら何個売れないといけないの❓
くらいに考えてしまいます👍
例えばお客様からの別注品だと割りに合う料金をいただけますが、
自分で作る場合は当然自分持ちになります。
ですからなかなか新柄などは作りづらいのです😃
あくまで投資として頑張って作るしかないのですが今どんどん新商品を作っていく織物屋は少なくなってきていると思います💧
新規で織物屋を開業するような人は極端に居なくて今いる人は長年の商品数を持っているのでそれで我慢せざるおえません😢
お客様のニーズに応えたいという気持ちはどこの織物屋もあると思うのですがなかなか難しいのが現実です❗️
織屋的には別注の一品物でこだわりぬいた物を作りたいという野望を持ってやっています✌️
最後にうちの新柄です
東京オリンピックと大阪万博に向けて西陣織がどうすればいいのか❗️
日本にかなり明るいニュースの2つが東京オリンピックと大阪万博です。
この二大世界イベントは全世界が日本に注目するのと日本に来るからです。
このチャンスのために西陣織としてどうすればいいのか考えました👍
1決済システム
西陣織界は確実に時代に遅れてると思います。
クレジットカードがダメ、仮想通貨決済ダメ、QRコード決済ダメ、などの販売も多く、世界イベントに向けて外国人観光客相手はこの3つは必須かな?と考えています。
やっぱり現金のみだと為替の問題もでてくるし両替してないので買える量や金額が決まってしまうので大切だと思います。
2発送
日本に来た外国人が商品を発注して自宅に届くようにさえすれば帯などの特注も可能になり、寸法さえ計れば高級品も売れるようになると思います。
海外発送はかなりリスクありそうなので個人店では厳しいかもしれませんが大手企業や大っきい販売などはやってみる価値はあると思います。
3商品開発
先日西陣織会館へ行ったのですが外国人観光客の方がカゴいっぱいネクタイを買われていました。
西陣織というブランドはまだまだ外国に通用している証拠で求められています。
ただ今はインターネット社会で外国からでも今存在する商品は買えます。
日本に来てビックリするような商品を考えたりするのがいいと思います。
特に現代はインスタ映えやtwitterなど勝手に拡散してもらえたりする社会です!
是非その現代の仕組みをうまく使って商売できたらいいなーと思っています。
それにはやはり売ってる場所の発信をしないと宝の持ち腐れになってしまいます。
いい技術があるのに世に出ていない物はたくさんあります👍
このブログを通じて発信できたらいいなと思います⭐️
まとめ
世界二大イベントが控えている今西陣に関わらず日本の伝統産業は勝負の時だと思います☀️
さらに今は先日のキムカーダシアンさん事もあり、日本の着物への関心は抜群であり、今まで以上にチャンスだと思います😁
それを見越したホテルや観光地などの販売が品物調達するかもしれないので絶好の営業タイミングだと思います👍
このチャンスをモノにする事が今の課題かな?と思いました❗️
織物の生地の厚さと糸の関係
織物を一つ作るときに1番目に考える事って何でしょうか。
柄ではありません!配色でもありません!
それは基礎になる織物の厚さ、糸の太さです。
織物の基礎になる縦糸の本数、太さによって織物の厚さや密度、さらには柄の曲線の滑らかさなどが決まります。
縦糸はこんな感じです❗️
厚さについて
厚さは、基礎の部分が最も重要で、縦糸が少なすぎると薄くなりすぎるのと、丸い柄とかだとガタガタの丸になったりします。
うちでは縦糸は夏物は2400本、秋、冬物は4800本にしています。
糸の詰まり具合が全然違います❗️触ったらもっとわかりますよ😃
上の写真が4800本。下の写真が2400です❗️
写真では違いがあまりわからないですけど💦
柄のは糸の一本一本の上がりがドットみたいな感じでできています。
大きいドットだと粗くなってしまい、小さいドットのほうがより鮮明になる感じです。
当然、本数が多いほうが縦糸の量、つまり絹の量が多くなりますので値段が上がってしまいます。
さらに縦糸がなくなりまた新しい縦糸に変える時や縦糸の色自体を変える時などは縦糸を一本ずつ新しい縦糸を今ある縦糸に結んで変えます。
これをタテツギというのですが
当然縦糸の数が多いほうが大変になります😢
例えば一回2400本ので作った織機を4800に増やす事は出来なくはないけど大変です❗️
そもそも全てを変えていかなくてはならなくなるのです。
最初の織機作りの時に全てを決めてしまって後は変えないのがほとんどでしょう💦
糸の太さ
糸っていっぱい種類あるんですよ👍
糸は主に太さを考えます。
うちが使っている糸の太さは21中(なか)、28中、31中という言い方であります。
21が細く、31が太いです⭐️
あまり詳しくはないのですが絹糸は繭から出来ます。
その繭から取れる糸の太さみたいです❗️
実際織ってる人しかわからないくらいの差になりますが糸の太さは職人にはかなり関係あります❗️
まず、糸が太いと切れにくいという利点があります。
しかし切れた時に糸切れのキズがかなり目立ちやすくもなります^_^💦
縦糸は羽二重といって2本の糸で1本にして織るやり方を採用していて、
羽二重のほうが織物が滑らかになるらしいです。
さらに2本で1本になるので片一方が切れてもキズが目立ちにくいという利点があります。
ただあくまで縦糸の太さは織物を販売してる方でもなかなかわからないくらいの誤差で、究極まで織物に詳しくないと多分別にどっちでもいいと言わ
ミリ以下の細さである糸なので実際に結んだりしていないと実感できないレベルで、下手したら糸に太さがあるなんか知らなかったという人もいると思います❗️
まとめ
織物は縦糸と横糸で作られるのでその縦糸は重要なポイントになります👍
暑さや柄の鮮明さなどに重要な役割を担っているなんか職人くらいしか考えてないのかな❓
と思うくらいマイナーな話しですが重要です😁
織物は模様や縫取りと見た目の派手な方を重要視されますがあくまで着心地や使い心地は基礎で決まるのです❗️
京都旅行のオススメ❗️西陣織会館に行きました👍
西陣といえば西陣織会館という所があります!
実際に行ってきて様々な事を伝えたいとおもいます。
まずパンフレットをもらってきました!
着物や西陣織の小物などを幅広く取り扱っていて、
織物体験や着物ショーなど西陣織をいたせりつくせり触れ合えます。
実際に行きましたのでいろいろ紹介していきます😊
行き方
住所は
〒602-8216 京都市上京区堀川通今出川南入西側です。
最寄バス停.堀川今出川下車 徒歩1~2分
京都駅より9番 約30分 ・ 101番20分
四条河原町.四条烏丸より=12番 20分
京阪出町柳より201番・203番 約15分
地下鉄では
烏丸線「今出川」駅から徒歩約10分
駐車場は有料です!
大型バス 10台 順次駐車可
大型・中型バス1回2,500円
など
開館時間は10時から17時冬時間11月1日〜2月28日まで
夏時間は10時から18時までです!
入館料は無料です。
京都に住んでる私の意見ですけど他府県の方は京都駅からタクシーが一番行きやすいかな?
と思います❗️
なかなかマイナーな場所ですから他府県の方がバスや電車で来るには難しいと思います👍
オススメ
西陣織会館のオススメはやはり手織り体験だと思います。
実際手織りをできる施設はかなり少ないですからね。
仕事で織物してる織物屋はたくさんありますが、体験させてくれたり人がついて説明してくれる所はなかなかありません。
小さい手織り機を50台設置しているみたいで多少お金はかかりますが貴重な体験ができます。
体験時間は約40分要予約
対象。小学5年生以上
最大人数1回50人までで料金は2000円で団体だったら(15名以上)1800円にしてくれるみたいです。
学生は1700円です!
学生団体は1530円です。
その他にも様々な体験を提供してくれてます。
マフラー製作、
体験時間は約3時間
対象は中学生以上最大人数1回あたり6名料金一般は6,000円、学生は5,000円です。
体験内容は純国産絹糸でマフラーを製作体験できます。
繭クラフト(現在は休止です。)
体験時間は20分〜
対象は小学5年生以上
小さなお子様と一緒に体験可能です!
体験内容は純国産まゆを使った簡単なクラフト体験ができます。
手作りアカデミーと
様々な体験をさせてくれるみたいです。
お勉強❗️
西陣織の歴史や伝統をお勉強できます!
普段見ない事で私も見ていたら職人としてかなりいい勉強になりました👍
売店
様々な西陣織商品が売ってあります!小物、バッグ、ネクタイ等王道の物から製作発注までかなり幅広く取り扱っています。
このように一階にはネクタイを中心に職人目線から見てもかなり良質な商品が並んでいます。
二階はこのように
小物からなにからなにまで揃っていて多くの方が買い物されていました!
まとめ
西陣織会館という名前に負けない最高の施設だと思いました!
見てよし、学んでよし、体験してよし、買ってよしと様々な角度から西陣織と触れ合う場所になっています!
お店のスタッフの方も大変愛想よく、にこにこしていらっしゃいました。
朝から夜まで過ごしてもまだまだ足りないと感じられる西陣織会館。
是非京都に来た際には行ってみてはいかがでしょうか!
注意!
写真は全て西陣織会館様から許可を得て撮影しています。
全てを撮影禁止ではないらしいのですが写真撮られる際は西陣織会館様にご了承いただいた方がいいです。
織物の杼の種類と説明😁
久しぶりに織物の紹介をしたいと思います👍
今回は杼(ひ)について具体的に説明します。
まず杼は織物の中で最も重要な道具で、主な役割は縦糸の間に横糸を入れる道具です❗️
うちで使用している杼は大きく分けて3種類です。
1メインの杼
メインの杼は主に記事の下地をつくる役割をしています。
基礎作りのために使用します。
杼箱にいれて紐を引っ張って飛ばして逆サイドの杼箱にいれて使います。
全体像と杼箱
2縫取りの杼
縫取りのは各色セットして柄を縫いとる時に使います。
小さい杼なので何色でも並べて使います。
例
今は作ってる会社も少なく中古の販売が主流になってるかんじです。
木で出来ているためなかなか壊れにくいのである程度長く使い続ける事ができます。
3一丁通りの杼
一丁通りは下地ではありますが、メインの杼以外に下地に糸を入れたい時に使います。
基礎以外の色を下地に入れたい時に使います。
上記のように糸をセットする所が1つの物と2つの物があったり入れたい色数装着します。
まとめ
織物の命といってもいい杼ですがもっと様々な形があります。
うちで使っていないものでもさらに改良されて特殊な織物に対応している物もあると思います❗️