西陣織職人ブログ

西陣織職人してます。織物屋として10代目になりました!手織物を世界に広めようと思っていろいろアップしていきます。 ジャンルは金襴で主に袈裟などで使われる生地等を製造しています

梅雨シーズン最高❗️❗️職人雨大好き👍

そろそろ梅雨入りのシーズンですが雨ってなかなか皆さん好きな人少ないですよね❗️

私は大好きです👍

 

たしかに通勤は自転車なので雨に濡れて服も靴もビシャビシャになってしまいますが着替えればいいだけです。

それよりも仕事で雨はかなり嬉しいプラス要素になります!

 

なぜ織物織るのに雨がいいと思いますか❓

 

答えは。。。

湿気です🌧

私のところでは絹で織ってて絹糸は湿気との相性がかなりいいのです。

 

逆に乾燥は大敵で乾燥すると絹糸が弱くなる?

みたいな感覚になります。

加えて静電気も起きます❗️

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上の写真が横糸の例で細い糸を束ねて巻いています。

静電気が起こると一本ずつが静電気でフワフワしてまとまらなくなります❗️

これを糸風といい、織った時に横糸に張りムラがでて汚くみえます。

さらに乾燥していると

織っていると糸が弱くなり、切れてしまうこともあり、

1日何本切れるかはわかりません😢

ただ切れたら傷になりますので直さなければいけないのでなかなか前に進めないのです!

湿気があると糸が多少ですが伸びて糸が切れる回数が減ります👍

さらにうちは手織りの横糸は濡らして織ります!

また次回以降詳しく織り方の特集で説明しますが、

横糸といっても濡らすのは地ぬきだけです。

(地ぬきとは縫取りではなく、

織物の基礎になる糸です。)

その濡らして使うぬき糸は乾くと濡れてる部分と乾いている部分でムラになります。

それもまた傷と言われます⤵️

 

だから乾きにくいように湿気は大切なのです。

ただ雨にもデメリットは多数あり

織物が濡れたら全てシミになります。

ですから朝来て濡れた状態で仕事をしたりするとか、納品の時に持ち出す時などは要注意が必要ですら、厳重にしなければいけません。

 

納期ギリギリだと雨を理由に次の日にできたりを期待します笑笑

湿気といってもどれくらいあればいいの❓

と思うでしょう。

あくまで目安ですが

織物のハタの組織はだいたい木でできています。

その木が少し湿気てたらいいくらいと言われます。

乾燥している時期は加湿器つけたらいい❗️と思って昔つけてみたのですが

一般的な加湿器くらいでは加湿量が少ないのと織るハタは全長4メートルくらいありますから何台も置かないといけなくなります。

さらにうちはボロボロで、特に個室?みたいな感じではないので笑笑

個室にある機械織などは使ってると思いますがよその織場は見たことないので

わからないです❗️

さらに加湿器つけるコストすら気にしなければいけません。

基本織物の値段はギリギリでつけています。?

コストはできるだけ下げないと人件費を下げざるおえません。

生活できなかったら仕事としてはやっていられなくなるので削れるコストはできるだけ削ります^ - ^

1日仕事して今日も無事何事もなくスムーズに終わるのが一番ですから少しでもやりやすいようになる湿気は重宝しています😃

 

まとめ

織物に乾燥して静電気が非常にマイナス❗️

絹糸は湿気があると粘りがでて伸びるから糸切れのリスクが下がる👍

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