西陣織職人ブログ

西陣織職人してます。織物屋として10代目になりました!手織物を世界に広めようと思っていろいろアップしていきます。 ジャンルは金襴で主に袈裟などで使われる生地等を製造しています

金襴織物、金の使い方!

私は金襴織物をやっています。

金襴という名前がついてるように金がよく使われます。

主に使われてるのは二ヶ所あります。

1.箔

2.縫いとり

だいたいこの二つになると思います。

さらに金といってもいくつかの種類に分けれます。

 

 

1.箔❗️

 

箔の金にはまず中金、本金の二種類があり、

中金とは偽物の金になります。

金色なだけで金ではありません。

それとは逆に

本金はというと、本金は本物の金です。

 

さらに箔の場合テリとサビの二種類にさらに派生します。

例本金テリ、中金サビなど。

テリとは光ってる。

サビとは光ってない。

箔の二大金箔はこの二つで品物の9割はこのどちらかで織っています。

当然本金の方が高いので高級になり、

だいたい箔にかかる値段は5倍くらいの値段差があります。

本金の箔は切れ端でも集めて金買取に持っていけば売れます。

うちも1年間集めて売りに行って小遣い稼ぎくらいにはなってます。

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これがテリ

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これがサビです❗️

 

2.縫取り❗️

縫いとりの金は箔みたいにテリやサビはありません。

本金は一つ、中金はうちでは二種類あります。

濃い中金、薄い中金。

ごちゃごちゃになると見分けがつかなくなるとダメなので本金とは色を変えています。

中金は金色なのでこのように色を変えれます。

逆に本金の色に合わせることも可能です。

 

金は配色の上ではかなり難しく、

織り手側のコストに直結してきます。

小さい縫いとりは金にするとか、せこくすればいくらでもできます。

ただ、配色で迷ったら金入れとけば文句は言われません。

金は喜ばれるので迷ったら金が一番楽です。

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下から白い中金、真ん中濃い中金、上が本金です❗️

 

ワンポイントアドバイス!買い手の立場で言えば金の縫いとりの数、場所を見ればお買い得かどうか、一つの見方になります。

本金物と書いてあってもせこく小さいとこにしか金入れてない商品は多数あり、

本金といえば高い値段つけれるので儲け率が高いのを勧められたりするかもしれません🥺

 

柄が気に入って購入される場合はいいのですが、金は資産になるので含有量も気にされる場合は縫取りの場所を見るのも一つの手だと思います👍

 

まとめ❗️

購入される場合は金の種類に注目して下さい😊

本金がいいのか中金でいいのか。。

さらには金でもいろいろ色合いがあるのでこだわりをみせてみてはどうでしょうか❗️

それくらいなら対応してもらえると思います👍

 

あっ❗️❗️

あくまでうちの話ですので他の織物屋さんにはもっと種類あったりするかもしれません。

各それぞれ聞いてみると面白いかもしれないです😊

#京都

#金