西陣織職人ブログ

西陣織職人してます。織物屋として10代目になりました!手織物を世界に広めようと思っていろいろアップしていきます。 ジャンルは金襴で主に袈裟などで使われる生地等を製造しています

織物、専門用語❗️

よく西陣織などの織物の話を聞くとたくさんの専門用語みたいな言葉を聞くと思います。

簡単に説明していきます。

1.寸法

うちでは織物はセンチではいいません

尺や寸でいいます。

ちなみに1寸は約3.3センチで、

一尺は33センチになります。

なので長さを計るときはセンチの物差しではなく尺の物を使います。

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織物は寸法が命であり、商品にはかなり細かく寸法の指定があります。

寸法が合わないと柄が伸びたり縮んだりするうえに

切って合わす柄だと合わなくなるので、

寸法通り織るのが職人の腕になります❗️

 

縦糸の張り具合、横糸の本数、

縫取りの数だけでも伸びたり縮んだりするので叩く力を緩めたり強めたり調整します。

さらに難しいことに織ってる時に10尺だとしても織り終わってハタから下ろすと9.8尺みたいに縮んでしまいます。

それはかなり強い力で巻いているので

下ろすと縮んでしまうのです。

ですからその縮んでしまうのも計算に入れて織ります。

2.耳。

耳とは織物の本体の両サイドにある部分でよくいるの?

とか言われますがかなり重要です。

まずそもそも耳がないと本体がむき出しになりますから良くは無いですよね。

 

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緋、緋とはこんな感じのもので大小様々あります!

 

主に縫いとる時、横糸など、

手動で入れていく糸の時に使います。

また緋にはいくつか種類があり、用途によって使い分ける例も紹介します。

 

 

3.ヘラ

ヘラは引き箔を引く時に使います。

こういう形状で引き箔をフックの部分で引っ掛けて使います。

最初は箔引く時に縦糸の間に突っ込むだけで糸を切ってしまい、全く進みません。

慣れてくると感覚だけでできますし、

ヘラに当たる糸の感触もわかるようになります。

そうなるとヘラを入れて糸を切る事がなくなるようになります。

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4.ハタバリ

ハタバリとは織物の幅を出すために使います。

織物は糸ですので力加減で幅も縮んできます。

竹に針をさしてあるハタバリを両サイドの耳に刺して織物の幅を均一にしていきます。

 

ただ縮んでしまった物を強引に伸ばすとき、かなりダメージがあるので、糸が切れる原因にもなります。

普通に織ってるだけではまっすぐな織物はなかなか織れないので仕方ないですが。。

私はハタバリで耳の糸全部切った事もあります笑笑

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まだまだ用語はあります。

ブログを書く上で必要な用語がでてきたらその都度用語解説していきます。

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