キムカーダシアンさんのkimono商標登録への職人としての考え
またまたすごい内容の話が舞い込んできました!
今の私に入ってる情報で西陣織職人としての想いを記事にしたいと思います。
キムカーダシアンさんの下着ブランドがkimonoという名前で商標登録するという事で
#kimonoで検索したら日本の着物ではなく下着ブランドのkimonoがでてきてしまうということになる。
そうなると外国の方が日本の着物を検索する時に表示されなくなる?
みたいな事です。
さらに外国で着物がkimonoとして広告打てなかったりと日本の着物界には大ダメージです。
だいたいそんなところでしょうか!
私の意見
私の意見はやはり着物とは日本の文化で伝統がある物です。
是が非でも守らないといけないと思います。
まあそもそも文化盗用じゃないのかな?
とりあえず
着物の伝統は長く、数えきれない先人達がいます。
日本の数だけ少ない文化の一つですので守って欲しいです。
幾万の職人が築いてきた着物というブランドを守ることが現代の着物ファンにできることです。
しかしもうニュースになった以上はある程度進められるのは仕方ないです。
ピンチですが超有名人がわざわざ話題に出してくれたと思ってチャンスにしてほしいです。
単に争うのではなく、
着物の持つ大人な雰囲気のイメージを壊さず対応してほしいです。
今の時代発言一つで評価が上下してしまいます。もちろん世界が注目しています👍
今着物界の対応でさらに世界から評価を受けるチャンスです!
オリンピックも控えて世界が日本に注目する時、着物が一つの注目点になれるように最大のチャンスだと思います。
オリンピック、大阪万博と日本の工芸品がお土産に買われる可能性がかなり高く、
西陣織職人としてもここ2〜3年は勝負になる予感があります👍
追記✴︎ただ一番の問題はキムカーダシアンさんは着物を知ってたのかな?
もしかしたら知らなかったのかな?知ってたならスタッフでも誰でもこのように問題になる可能性がある事くらいわかるとも思います。
着物という物がもはや世界のセレブの念頭にもなかった可能性があり、認知が下がってるるのかな?とも心配になります。
注意!!
あくまで100%個人の意見です!
#KimOhNo
#西陣織
織物屋になるためにやっておいた方が良い事
社会人になって多くの方が思うのは
「あー学生の時に勉強しといたらよかったー」
と思うタイミングは良くあります💦
学生のみならず織物を商売にしていくならいくつか勉強しといた方がいい事があります。
今回は全く何もせず織物屋になった私の経験からやっといた方がよかったと思う勉強を紹介します。
1、色彩の勉強
色彩の勉強はほぼ必須です👍
織物関係は美術大学などでてる人が多いのですがやっぱり見ていてすごいです❗️
私は普通の大学ですので美術は高校の授業くらいでしかやった事がありませんでした。。
当然織物屋には配色が付いて回ります💦
前のブログでも配色について書いたように配色は命です。
どういう色合いにすれば綺麗に見えるのかを考えなければなりません。
ちなみに
私が初めて配色した時はまずボツになりました笑笑
理由は花の配色をしたのですが花が気持ち悪いという理由でした笑笑
一応私なりに本読んだり、絵を見たり、お寺などに行き織物の配色をたくさん見て勉強しています。
今まで絵を見る事なんかなかった人生でしたから正直センスは全く無いのだと思います。
なので具体的には色彩検定みたいな勉強を軽くでいいので基礎くらいは理解しておいた方がいいと思います。
例ですが
写真の上のお寺の織物の写真で私が配色しました❗️❗️
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2、最低2時間集中力トレーニング
職人はひたすら集中力との戦いになります。
皆さん大学の授業90分や高校の授業50分しっかり話聞いて勉強できましたか❓
私は全く無理でした💦
しかし織りだしたら2時間くらいはせめてやり続けないと前に進めません😢
理想は朝8時から4時間織前に座り続け、
昼13時から18時まで織前に座り続けているのが理想です。
織るのは単調な作業の連続なのと一歩も歩かないのでめちゃくちゃきつく、1週間と2週間とかくらいは同じ柄をなので毎日同じ単調な作業をします。
飽きてくるのですが、ただひたすらやらないと前に進まないプレッシャーと、自営なので監視の目が無くフラフラ外に行ける誘惑との戦いです❗️
一応対策としては
2時間やったら5分休憩みたいなルールを作ってやるのが一番かな❓と思っています。
さらに人によって集中できる時間が違います。
私は朝派で朝5時から7時くらいまでが一番集中しています。
一日中集中して仕事ができればできるほど織れる出来高が上がっていいのです😊
3、日曜大工
一見全く関係ないように見えて日曜大工はかなりやります。
どこかが壊れたときなどは自分でなおしています。日曜大工といってもノコギリや釘打ち程度ですがなぜかホームセンターで売ってる物に詳しくなります❗️
手機は特にどこの織物屋も改造しているはずです。
いかに織りやすいかを考え、気づいたら改造を繰り返して今日に至ります。
ある程度は自分でなんでもできないとその都度業者に頼んでたらお金がかかって仕方ありません。
無駄な支出を減らしたり、やりやすいように改造したりと日曜大工ができると幅が広がるのです👍
4、まとめ
織物屋になろうと思っている学生や、自分の子をならそうと考えている親は少ないと思います😂
しかし織物に興味があり、伝統産業の魅力を残していきたいと考えてくれている若い子は必ずいます❗️
そういった方には少しでも織物屋として良いスタートがきれるように私はアドバイスをしていきたいと思っています👍
必見👍他では聞けない話❗️紋図編
西陣織の織り方を伝えていきたいと思っています。
文章だと伝えにくいですが私のやっている作業を例にブログにしていきたいと思います!
今回は紋図という物の説明をしていきます。
まず紋図って何?
紋図とは絵を織物に変換した織物の柄の構成表みたいなものです。
織物は絵を織物に変換しています。
前のブログでも多少でてきたように絵描きさんに頼んだ絵を紋屋さんに頼んで織物に変換して織ります。
その紋屋さんからもらえるのが紋図です。
まだ何も記載もしてない状態で最初はこんな感じです。
2.紋図の構成
紋図は大きくわけて2つの構成があります。
画面の左の部分、画面右の色とライン部分。
これからこの2つの読み方を説明していきます。
まず左の絵をはまだ簡単で見たまま柄の
絵を変換したもので丸い金の龍が6つかいてあります。
金の龍以外の柄は横糸で柄をつくる地紋というもので縫取りはしません。
さらに龍の中に赤いところがありますがこれは龍の爪と炎を別糸で縫取ります。
3.ラインについて
画面右の数字と色のラインについて
右の数字は越番になり、1番から始まります。
越番とは横糸を入れたら1越で
上記の場合だと、横糸→縫取り→横糸みたいな形になります。
横糸→縫取りで1越になります
あっ❗️❗️❗️❗️ちなみにラインの名称はメートルと呼んでいます。
メートルは、上記だと3本あります。
薄い黄色、濃い黄色、赤色です。
各色は左の図とリンクしていて図の赤い炎は右の赤いメートルになります。
紋図の読み方例としては
左の薄い黄色メートルは横糸を意味してるので、
龍の紋が65越目付近からでてきて、
炎がすぐ出てくると読めます。
この紋図は単純ですが複雑な柄だとメートルは10本を超えていき、もっと難しくなります。
上の紋図で織った織物はこんな感じになります!
特別編❗️❗️
複雑な織物紹介^ - ^
上記の図はまだ柄が単純でした。
次は複雑な織物と実際織る前に使う配色後の図になります。
これは実際織る時に見ている図です笑笑
自分だけ理解できればいいのでこれくらいぐちゃぐちゃになっています。
く
これが完成した織物です。
これくらい複雑な柄でも紋図だけを見て織ることが可能になります👍
まとめ
紋図を見ることで織物は織れるよににはなります。
しかし紋図の指示通り100パーセントやっていれば上手く織れるわけではありません。
あくまで見た目で判断される部分があるため紋図にプラスα経験でやっていくのが身につけば立派な職人に近づけるのです。
最後まで読んでいただきありがとうございます!
一応ブログ運営として織物を知らない人にもわかってほしいというコンセプトでやっています。
もしわからない事がありコメント覧にコメントいただけたら次回のブログでアンサーしていきたいと思います!
これからもよろしくお願いします!
#西陣織
#京都
自営業と会社員の健康管理の違い❗️
私は元々会社員をしていました👍
会社員時代と今の個人事業主になった時の健康管理という面で感じた事を書きます✌️
ただ個人事業主といっても職人なのでかなり特殊ではありますが💦
一応参考にまでに見てください❗️❗️
まず会社員時代
年一回会社で健康診断を受けれるので嫌でも最低限の健康診断結果を見ることができる❗️
ただ、会社は組織としてかなり人間関係があります。
週3以上では飲みに行ったり夜更かししたりしていました。
食べるものはだいたい揚げ物中心で、先輩や上司が頼んだ物を食べる。
帰り道にお腹すいてたらコンビニで菓子パン買って帰るという生活をしていました。
なので極力飲みに行かない日は野菜中心にしていたり、運動したりして対策するしかなく、
あくまで他人中心に振り回されてしまう事が多かったです。
しかし良い意味で仕事中は監視されてるので飲み食いがしにくいです!
仕方がないと諦めてしまいがちになるくらい周囲の人次第で空気読めないやつ!
みたいに思われない範囲で上手いことやっていく能力が必要です。
次に個人事業主になったらどうなるのかというと
1番の差は拘束力が無いという事です。
上記のように飲みに誘われることも無い、健康診断も無い、仕事中監視の目のも無い。
全く自由です!
ただこの自由が1番大変で、健康診断はお金払って受けに行かなけれはまなりませんからなかなか行かなくなります。
さらに仕事中ずっとおやつ食べたりジュースのんだりコーヒー飲んだりできます。
これがありがたいのかは微妙で、
ついつい食べてしまうと激太りになったり、
束縛が無い分自分の意思の強さを問われるので健康管理は大変です。
おまけに仕事の時間が読めないので運動したくてもスケジュールが全く掴めないので
やる気あった日に残業でできないとかがほとんどです。
めんどくさがらずに1年に1回は決まった日に健康診断にいく、間食はやめるなど自分で決めて守るしかないと思います。
まとめ
人間生きていくため、仕事するためにはまずは健康が大切です。
皆さん様々な職種でバラバラな働き方でしていると思います。
意外と自由すぎるのも問題ばかりあります。
運動不足、栄養の偏りなど様々な問題を若いからいいや!
と放っておかないで自分のやれる範囲でやって改善していくのが一番だと思います。
ちなみに私がやっている例は
通勤に出来るだけ歩くか自転車に乗る
間食はしない。
コーヒーはブラックで、
ジュースは飲まない。
朝ごはんはオートミール。
夜は8時以降食べない。
これだけは守って毎日過ごしています。
是非何もしてないなら参考にして健康な毎日を過ごして下さい❗️
売れる配色と売れない配色❗️
配色一つで織物の雰囲気は変わります。
ですから製作者としては配色は命です❗️
今回は配色の考え方、やり方について説明していきます👍
考え方について
配色を考えるのは基本織屋です❗️❗️
お客様からの配色の指定は別料金になります。
織る身からすると配色の指定は入れミスが完全にできなくなる分プレッシャーになるのです。
配色を考える上でまず使用用途を加味しなくてはいけません。
私の織物はジャンルが法衣金襴になりますので、お寺やお坊さんが使います。
イメージとして厳しそうな感じしますよね❓
なんとなく蛍光色とか派手な色や配色は売れません。
品格があり厳かで尚且つ他にはない物と毎回言われます。
ただ、配色は人によって好き嫌いがかなりでるので一概に良し悪しは言えないですが。。
なので一般的にある着物の帯や小物はまた違う考え方で配色してると思います❗️
今回は法衣金襴で説明していきます👍
配色を考える順番は
1.縦糸
2.横糸
3.抜き糸
の順番になります。
例えばこれは鳳凰の例です。
縦糸は白、横糸は白茶です❗️
(白茶とは卵色みたいな感じです^ - ^)
横糸の色を加味して鳳凰の大きさのバランスと配色のバランスを考えて配色しています。
派手な色は小さい木の花に入れて、目立ちすぎないようにしているのがポイントです。
特に配色で
悪い例は横糸と同じような色を入れて柄がうまく見えないなど同系色ばかりいれたりすると柄がはっきりわからなくなります!
ただ、金は例外で、どんな時にも入れたら喜んでもらえます。
参考までに私の配色手順例
私はまず大きい縫取りは出来るだけ暗めの色で配色、
小さい部分に派手な色を入れていきます。
上の写真のような鳳凰の場合、
尻尾、羽根が大きいのでまずその2つの配色を決め、
そこから尻尾と羽根に合う胴体を配色します。
顔と首は白と金と決めているので白と金を入れます。
全部で4匹ずついるので全ての鳥が配色が被らないようにします。
さらに全体を見て浮いた色はないか、色が被ってないかを見て微調整して決めます。
こういう配色例もあります。
上記2種類の写真は違う配色になりますが、横糸の色や鳳凰以外の縫取りとのバランスを考えています。
特に横糸が1枚目は薄い色ですが
2枚目は濃い色になりますので、
気持ち鳳凰は2枚目のほうが明るい配色にしています。
これを同じ柄で配色変えたら全く違う物みたいに見えます。
逆にこういうのもあります、
こういう柄は紋がメインになりますので紋が際立つ配色をしています。
各家庭に家紋はあると思います。やっぱり家紋は1番の顔になりますから際立つようにしたら喜んでもらえるのです。
さらに金を使うことによってより特別感を出しています。
こういう紋は基本は金で織ります👍
要望があれば銀かプラチナなど、とりあえず特別感は出すのを心がけています^ - ^
まとめ
結局配色はセンスになります❗️
私が良くてもお客様がダメならそれは商品としてはダメになります💦
しかし、例として配色しとかないとイメージじゃ伝わらないので主観で経験から売れそうな配色を考えていかなければなりません❗️
織物は絵や写真と同じで色味一つで違う顔がみえてきます😃
そこが1番面白いところでこだわるべき部分なのだと思います👍
織物にすると思ってた色合いが違う事も多々あり、絵を見た時に頭の中で織物に変換して考えて売れる配色をするのも技術の一つになります❗️
売れる売れないは使用用途をきちんと理解するのと買われるお客様の年齢なども考慮してウケのいい配色、ウケの悪い配色を覚えていくとある程度配色はできるようになります。
織物にかかわらず、配色が必要な仕事の方は是非参考にしてみて下さい👍